言語聴覚士のたまごたち

新年度も2ヶ月が経ち,昨年度の卒業生はフレッシュな1年目で今頃は働いてますでしょうか.真心持って,謙虚な心と常に感謝の気持ちを持って頑張ってくださいね.

 

さて,学校では希望と夢を胸に4月に1年生が入学されました.

 

言語聴覚学科では30名弱で,新入生向けのガイダンスも終了し,前期の講義が開始されました.その表情を見るとまだ緊張の趣きで,クラスメイトとの交流も未だ少ない状況です.

 

そのような,状況を打破するために,私の講義では,まず自己紹介からスタートします.

 

出身は全国規模,年齢層もバラバラ,前職や出身学部も医療関係からそうでない方…

趣味では,アクティブなものから,読書・テレビ観賞などのゆったりとしたものなど様々でした.

言語聴覚士になろうとしたきっかけも30名いれば30通りの動機がありました.

○言語聴覚士の方の訓練を見て,興味を持った.

○近親者がコミュニケーション障害を持ち,自身も力になりたいと思った.

○コミュニケーションが苦手であるので,それを克服しようと言語聴覚士に興味を持った.

○脳みそが大好きだった.

○これからの資格であるので,高い受容と幅広いフィールドを感じた.

など,たくさんの動機がありました.

 

 

われわれリハビリテーション職種は対人援助職であり,患者さんという「人」を相手にします.人と人が関係性を築くために大事なことは「自身のことを知ってもらうこと」です.日常で考えると,好きな人が出来たとき,その人に自分のことを知ってもらいたいとアプローチしますよね?それと同じです.その自身を知ってもらう先には何があるかというと,必然的に相手も自身のことを打ち明けるようになるのです.

われわれ言語聴覚士が携わるコミュニケーション障害の患者さんは,適切に自身の思うことを伝えられないことから,コミュニケーションを自然と避けてしまうことがあります.

そのような障害をお持ちの方と関係性を築く第一歩として,まず自身のことを知ってもらう「自己紹介」は大事なことの一つとなります.

 

患者さんとの関係を築く方法…

私は勉強してどうにかなるものではないと思っています.

 

2年間でどれだけのことが伝えられるか,不安もありますが,私の受け持つ講義では専門知識はもちろん,今回のような感情労働者として大事な考え方や方法など,講義の中に取り入れ,2年後には「熱いハートを持った言語聴覚士」として,羽ばたいてほしいと思っています.

 

1年生の皆さん,これからスピーディーかつ内容の濃い2年間となり,身体的にも精神的にもきつい時期がきっとあるかと思いますが,一緒に歩幅合わせて頑張っていきましょう.

木村 欣司(言語聴覚学科教員)
~リハビリテーションの対象は障がいを持たれている方だけではない~

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木村 欣司(言語聴覚学科教員)
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木村 欣司(言語聴覚学科教員)
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