コラム:介護職の就職率や給与などはどうなってる?介護職の現状を解説!
介護職は女性社会で、きつい・汚い・危険というイメージが定着しています。
また、人手不足で就く人が少ないとも言われている業界です。
では実際に現代はどうなのでしょうか?
今回は、介護職の現状や就職率、年収や月収、手当てなどの賃金について解説していきます。
介護職の現状
現在の日本は他の外国諸国と見比べても長寿国であるのは有名な話ですよね。
3人に1人は高齢者(65歳以上)で地方に行くと4人に1人が高齢者のところもあります。
このような現状のため、以下の様な問題が現在進行形で出てきています。
・老老介護・・・高齢者の夫婦や地域住民などが介護をしている状態
・認認介護・・・認知症の家族を介護している方も認知症である状態
・介護難民・・・介護が必要な方も、施設に入所できなかったり介護サービスを受けられない状態
・高齢者虐待・・・高齢者をターゲットに虐待をしている状態。身体的・心理的・経済的・性的・介護放棄がある。
・独居老人・・・家族が遠方にいたり、子どもがいないなどで独りで暮らしている状態
他の国でもこのような状態が起こっているのは確かですが、日本は特に問題視されているのが現状です。
このような状況に拍車をかけるように、介護職員不足なども問題になっており、今後どのような対策をしていくべきなのか政府でも何年も検討しています。
介護職の就職率
脱サラして介護職に就く人が年々増えています。
福祉業界ではよくある話ですが、全く違う業界から脱サラして介護福祉士の資格を取るために学校へ入学してきます。
その後、国家資格の介護福祉士や初任者研修などの研修を終了すると就職となります。
厚生労働省の資料によると、正規雇用は約60%で非正規雇用は40%と非正規雇用に頼る傾向があります。
男女別で見ると男性は40歳未満が多く、女性は40歳以上の割合が多くなっている傾向にあります。
介護業界自体がもともとは女性社会の職業だったため、近年男女雇用の均等化が言われ始め、男性の参入が進んでいる傾向にあります。
また新規学卒はわずか6.8%しかなく、中途採用が84.7%と意外な数字が出ています。(出典;(公財)介護労働安定センター「平成25年度介護労働実態調査」)
社会人になって介護業界に就職する方が多いのが数字としても出ています。
介護業界でも施設で勤務する場合と訪問介護事業所に勤務する場合に分かれます。
施設の職員は常勤職員が8割、非常勤職員が2割となっています。
訪問介護では2割強が常勤職員で非常勤職員は7割弱と施設と逆転しています。
施設での勤務は夜勤などが必要なため、フルタイムで勤務できる必要があるため、常勤職員が多く必要です。
訪問介護では24時間対応しているところもありますが、ほとんど日中が訪問時間になるため、非常勤職員のようにスポットで入っても回すことが可能です。
勤務形態の違いで常勤・非常勤の割合が変わっている状態です。
参考資料;厚生労働省:介護労働の現状(PDF)
介護職の給与
給与は就職するにあって、重要視するポイントの一つです。
憧れて介護業界に入ったが、生活できない状態では続けることは難しいでしょう。
介護職の年収、月収、手当についてみていきましょう。
年収
介護職の年収は資格によっても前後しますが、
約280〜380万円
が相場です。
他の業種に比べるとやや低賃金のイメージです。
それは福祉業界自体がまだ歴史が浅く、政策的にも未完成の部分が多いためです。
月収
月収を見ていきましょう。
介護職の月収は
約14〜33万円
です。
これは資格を持っているか持っていないかによって違ってきます。
次項でも説明しますが、資格手当てやその他の福利厚生が変わってきます。
また役職によっても変化してきますので、ぜひ介護福祉士は取っておきましょう。
手当て
手当ては職場によっても変わってきますが、
資格手当て
介護職員処遇改善手当て
住宅手当
扶養手当
子ども(児童)手当て
などがほとんどの職場で実施されている福利厚生の手当てです。
資格手当ては介護福祉士や他に介護に必要な免許や資格を有している職員がもらえる手当てです。
金額は事業所などによって違い、数千円〜数万円の所もあります。
就職するときに必ず確認しておきましょう。
介護職員処遇改善手当ては、介護職員の給与を底上げしようと政府が出した「処遇改善加算」による手当てになります。
2009年に政府が処遇改善を目的に始まった施作で、介護職員処遇改善交付金として始まったものが名前を変えて、「介護職員処遇改善加算」となり今に引き継がれています。
キャリアパス要件や職場環境等要件などにより各々金額は変わってきます。
その他の手当ては事業所独自で行なっているため、事業所ごとに手当てがつくかどうか、確認してみましょう。
まとめ:介護職の就職率や給与などはどうなっている?介護職の現状を解説!
現在の介護業界の現状から就職率や年収、月収、手当てを紹介してきました。
超高齢化社会に向けて介護職はますます需要が高まります。
男性の参入により、若い年代で男性が増えているのが現状です。
またその影響で中途採用が増え、施設か訪問かによっても雇用形態の傾向が変わってきています。
月収が約25万円、年収では約330万円が平均になっています。
手当ての種類を就職活動時に確認することも忘れてはいけません。
いかがでしたでしょうか?
介護職の現状はまだまだ人手不足です。
しかし、これから発展していき、年収も資格によっては増えている傾向にあるため、衰退していく業種ではないのは確かです。
福祉に興味があり、人の役に立ちたい方はぜひ、挑戦してみてください。