コラム

リハビリ職と介護職は大切なパートナー

コラム:リハビリ職と介護職は大切なパートナー!生活を支えるプロの関係性

医療職であるリハビリ職と福祉職である介護職。
全く違う職業の関係性を、役割や働く場所、連携の仕方を介護支援専門員が解説していきます。

 

リハビリ職と介護職について

リハビリ職といえば「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」が有名ですよね。
実際に治療したり、低下した機能を回復させるために働いています。
他にもリハビリ系の資格でいえば、音楽療法士など大きなくくりでは存在しますが今回は最も認知度が高い上記3つに焦点を当てて解説していきます。
そして介護職とは「介護福祉士」「生活相談員」などが介護職に当たりますよね。
現場で生活のお世話をしている職業になります。
リハビリ職と介護職の2つをまずはそれぞれを見てきましょう。

リハビリ職の役割

リハビリ職は「セラピスト」と呼ばれる通り、「therapy(セラピー)をする人」です。
理学療法士;心身の機能や基本動作(歩行や起きる、座るなど)を見て判断し、適切な指導を行う職業になります。
作業療法士;身体面・精神面の分野で活動され、食事の動作や排泄の動作など日常生活の機能をリハビリします。また認知機能のリハビリを行うこともある職業です。
言語聴覚士;主に喉に関わるリハビリを担当してくれるセラピストです。会話のための発声やご飯を飲み込む動作などをリハビリしたり、コミュニケーションをする力をリハビリする職業になります。

介護職の役割

介護職は「生活のプロ」と言われています。
利用者の方が何かしら障害を持っていたり、老化によって生活動作が難しくなった時にできない部分をサポートしてくれます。
その人らしさを大切にし、介護することで今まで通りの望んだ生活が送れるように、何が必要なのか、どうしたら良いのかなどを考えて適した支援をする職業になります。
主に「介護福祉士」や「ヘルパー」(現在では初任者研修修了者、実務者研修修了者となっています)が主な資格になります。


リハビリ職と介護職が生活を支える

リハビリ職の働く場所

リハビリ職が多く働いているのは「病院」となります。
リハビリに特化した病院に多く在籍しており、治療の柱となっています。
また、病院だけでなくクリニックやデイケア(通所リハビリ)にも在籍しており、「整形外科」が主な職場となります。
デイケアとは通所リハビリのことでデイサービスなどのように決められた日に通ってリハビリを受けて家に帰る場所になります。
以上のように病院やクリニック、デイケアなど幅広く職場があります。


介護職の働く場所

学校に通う上で忘れてはいけないのがアクセスです。
大学はそもそもそれほど数が多いわけではなく、敷地面積を確保しなければいけない関係で、駅からは遠いところになりがちです。
基本的にはバスや自転車通学となるでしょう。中には駅から近い学校もあります。
専門学校は比較的駅から徒歩10分ほどの距離にある場合が多く、寮や一人暮らしをサポートする免額制度もあるため通いやすさは大学よりも優れていると言えます。
通学時間は基本毎日往復でかかるため、貴重な時間を消費してしまう可能性があります。
自分が通える範囲内で、あまり無理のない通学が出来るというのも進路選択の重要な要素です。


リハビリ職と介護職の関係性

以上のようにリハビリ職も介護職も「生活」というキーワードは同じで、ともに生活を支える職業ということがわかります。
そのため、あまり関係がない職種同士に感じますが、意外に関係性があるのです。
まずリハビリ職が医療的な観点で能力を引き出します。
次に介護職が福祉的な観点でその方の生活背景などからリハビリで得た能力を最大限使えるように支援します。
そして生活の場面で課題が出てくれば、再度リハビリ職が介入し専門的にアプローチするという流れになります。
このループが「関係性」になってくるのです。
どちらか一方が素晴らしい仕事をしても、片方が専門性を持たない仕事をすると努力が水の泡になってしまいます。
そのため、リハビリ職と介護職はともに情報を共有し合いながら、その人のために何をするべきなのかを検討していく必要があるのです。

ではどのように関係性を気づいていけば良いのか、双方の視点から見ていきましょう。


リハビリ職から介護職へ

リハビリ職は医療職であるため、どうしても難しい言葉を使いがちです。
介護職の方は福祉職であり、医療のカリキュラムはあるものの専門的な用語などまでは勉強しません。
そのため、情報提供するときには患者やその家族に説明するようにして説明してください。
また普段の情報をしっかり得るために日頃から生活の場に足を運んでみましょう。
そのときに少しでも情報共有をしていればスムーズに関係性を築くことができます。


介護職からリハビリ職へ

介護職の方は生活の面でサポートをしています。
生活の中で利用者の方のそばで長く関わる職種でもあるので、しっかりと普段の様子や変わったことなどはリハビリ職へ伝えていきましょう。
また、情報提供するときには曖昧な表現ではなく5W1Hを使い、具体的に想像できるようにするとスムーズです。
たまにはリハビリしているところを見に行ってみましょう。
普段の疑問をリハビリ職へ聞けたり、無理のない上手な動かし方や普段見られない能力が見られるかもしれません。


まとめ:リハビリ職と介護職は大切なパートナー!生活を支えるプロの関係性

今回はリハビリ職と介護職の関係性について解説しました。
双方の役割や働く場所、連携の仕方を細かく見ていきました。医療職と福祉職で役割は違いますが、双方が目指しているゴールは一緒です。
ともに利用者の「生活の質を上げる」ことが目標ですので、しっかり関係性を持って連携していくことが重要です。


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